guriのブログ

セキセイインコとの日々を綴ります。今は精巣腫瘍との闘病の記録です。

一年後の朝

私の住まいでは、一年前は朝から連日通りの猛暑でしたが、一年後の今日は雨が降って気温も低めの一日となりました。それでも当日のことをいろいろと思い出し、胸の詰まる思いがしました。
最後の苦しんだ日々を思い起こすと、それよりずっと長く、楽しく過ごしたはずの日々のことを思い出すのも辛く、写真の整理などもできずにいます。


前の記事で書きましたように、病院のことなど後悔は尽きませんが、何より自分の対応が遅かったことが悔やまれます。精巣腫瘍は腫瘍が徐々に肥大化して、呼吸や消化の器官など他の健康な体内を圧迫していく病気です。発情を抑制したり、早めに発見して対処したりすることで対応が可能かもしれません、信頼できる病院を見つけて、何か異変を感じたらしっかり診てもらうことが大事だったと思います。



昨年はお盆の期間を実感していませんでしたが、今年は玄関などに明りを灯してあげて、お花などお供えしました。亡き者の霊魂が家族のもとを訪れると考えると、少しだけ気持ちも安らぐ気がします。今まで考えたことがありませんでしたが、このように考えると、過去、現在を問わず、人にとって救いとなる面があることがわかりました。



これも前の記事で書きましたが、やはり腫瘍を抱えているメス鳥の病気と治療の経過も何かのご参考になるかもしれません。今後も時々更新していきたいと思います。

旅立ちから1年

ぐりが旅立ってから明日で1年となります。
旅立った前後のことをよく覚えており、今の季節の気温や気象のなかで過ごしているとさまざまなきっかけであの頃のことを思い出します。
日に日に進行していく腫瘍の拡大に対してただ見守るしかなかったその日々を思うと、いまだにもっとなにかしてあげられたのではないかと後悔は尽きません。


悔むことの一つに病院のことがあります。
一緒に飼っているメス鳥もぐりと同時期に病気が見つかり、お腹が大きくなっていきました。卵管嚢胞という病気です。ただ、精巣腫瘍とは違って投薬(注射)によって進行を遅らせることができるそうです。
実際にその治療によって腫瘍の大きさが小さくなりましたが、通院していた病院ではその薬剤がコロナの影響で入手できなくなったとのことで、やめたところどんどんお腹が大きくなっていきました。ぐりが亡くなってからしばらくした10月下旬頃にはいよいよお腹がふくらんで再度診てもらったところ、薬剤は手に入らないし、余命もなくあとは自宅で看取るようにと言われました。


ですが、薬剤がどこにもないというのが信じ難く、少し離れた場所にあるより大きな小鳥専門病院に行ったところ在庫があり、以後今まで通いながら治療を続けています。写真は最近の様子で、発情抑制の効き目が出て換羽が進んでいる状態です。お腹は多少大きいですが、以前のように苦しんでいる様子はありません。余命宣告を受けてから10ヶ月も生きていることになります。


オスとメスでは治療や薬剤の効果に相違があることは知っていましたが、ぐりも早くその小鳥専門病院に連れていってあげられたらと悔やまれます。通っていた獣医さんは無駄な治療はしないという方針でしたので、ぐりにはこの注射も含めて治療はしてもらえませんでしたが、今の病院の獣医さんは諦めずに向き合ってくださっています。


小鳥の治療について、その小鳥や病院によって違いがあるので一概に言うことはできませんが、後悔しないよう治療をしてくれる病院を探すことは大切と思います。一つの病院の方針にすべて納得するのではなく、諦めずに治療先を探してあげられたなら、ほんの少しでも苦しい時間を止めることができたのではないかと思います。個人的な経験ですが、多少ともご参考になればと思います。


いつもと同じ朝に

先日ぐりが旅立ちました。
しばらくは振り返ることもできず、今も思い出すと涙があふれます。
お腹の膨らみがはっきり確認できてから2ヶ月半ほどの闘病生活でした。


前日まで、青菜を見るとはしゃいで喜んで、ご飯も食べていました。
最後の2日間くらいは嘔吐も見られましたが、好きなご飯を一生懸命食べていました。
生きるために必死だったのでしょう。


時折お腹を気にする仕草も見せて、痛みが強かったのだと思います。
小さいお腹のなかで腫瘍が大きくなっていった日々の不安を思うと、胸が痛みます。
近くに来て、顔や身体を撫でてほしいという様子も見せました。
ですが、辛い中でも愛情や喜びを示してくれて、かえって私が励まされていたようにも感じます。


最後の日の朝は疲れが出て少し寝坊してしまいましたが、部屋を明るくするといつもと動きが違い、脚が麻痺していることに気が付きました。
それでもいつもと同じように朝が来たことを喜んでいる様子でした。


昨晩寝かせてからご飯を食べていないようだったので、あげようとして抱えたところ、そのまま私の掌の中で息を引き取りました。
起床してからほんの10分程の間のことでした。


起きるまで待っていてくれたとしか思えませんでした。
本当に立派な最期であったと思います。


ぐりにとって一日の中で一番楽しい時間である朝であったこと、短い時間とは言え看取ることができたことが救いでした。前日までしっかりとご飯を食べ、長年暮らしたカゴのなかで最後まで過ごせました。常に前向きな気持ちにどれだけ励まされてきたかわかりません。
今は痛みから解放されて、友だちと一緒に遊んでいることと思います。


ぐり、今まで幸せな日々を本当にありがとう。またきっと会えるね。







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これまでお読みくださった皆様、ありがとうございました。
精巣腫瘍に関して多少とも参考になればと思いますので、しばらくはこのブログを残して
おくつもりです。皆様とインコが幸多い日々を過ごせますように。